古都・京都の舞妓はんよし冨美の舞妓さん、芸妓さん

舞妓さん

もともと舞妓さんとは、芸妓さんになる前の修行中の少女達のことです。現在ではその外見の華やかさと可愛らしさから、京都を代表するマスコット的存在です。

舞妓さんになるまで

中学校卒業後15、6歳から置屋さんに住み込んで、「仕込さん」という修行期間に入ります。この間、舞妓さんになる為のお稽古や、上の姉さん方のお世話、置屋さんのお手伝い等をします。1年弱経つと舞の試験が行われ、合格すると見習いさんという期間を経て、晴れて舞妓さんになることができます。これを「見世出し」と言って、3日間黒紋付きを着て芸妓さんの姉さんに連れられて、お座敷をまわります。

舞妓さんになる前には、必ず一人の芸妓さんと姉妹になる御盃を交わします。結婚の儀式と同じで、お目見え、結納、御盃が順に執り行われます。この姉妹関係は花街にいる限り生涯続き、姉さんは実の妹のように面倒を見て、妹は姉に尽くします。
舞妓さんになるまで

舞妓さんのお仕事


舞妓さんの毎日は昼間はお稽古、夜はお座敷の繰り返しです。
お稽古は舞、長唄、お囃子と茶道が必須科目で、その他は小唄、端唄、常磐津、清本、笛、お琴、胡弓など好きなものを選択できます。

お稽古の合間には「ご挨拶回り」があります。
自分の姉さんのお家には日に2回、その他昨日呼んで頂いたお茶屋さんや一緒のお座敷だった上の姉さん方、今日寄せて頂くお茶屋さん等にご挨拶に伺います。

夕方になると、おこしらえ(お白粉や着付け)を始めてお座敷に備えます。
6時頃からお茶屋さんのお座敷やお料理屋さんへ寄せて頂き、舞を披露したりお座敷遊び等で場を盛り上げます。

京都で大きな会議やパーティーなどが開かれると、必ずと言って良いほど芸舞妓さんが呼ばれます。地方での京都の物産展や、海外のイベントに出席することもありますし、最近ではTVのCMに出演するお仕事も増えています。

舞妓さんの行事

舞妓さんの行事

舞妓はんの将来は

置屋に入ってから5,6年後のだいたい20歳前後で舞妓さんを卒業します。その後芸妓さんになるか、舞妓さんだけで辞めて別の道に進むかは自分で決めなくてはいけません。芸妓さんになる場合は、独立できるまで置屋がサポートします。いずれにしろ、舞妓さんをした経験は大きな財産になることでしょう。


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舞妓さんの髪型

京都の舞妓さんは自分の髪の毛で頭を結います。
年少の舞妓さんは「割れしのぶ」、少しお姉さんになると「おふく」という京風の日本髪を結います。京都には舞妓さんの髪を結う「髪結いさん」という所があり、一週間に一度結い直しに通います。夜寝る時は髪型を崩さない為に「高枕」で寝ます。

舞妓さんのお衣裳

舞妓さんのお衣裳は「裾引きのお着物」に「だらりの帯」、足元は「おこぼ」という背の高い履物を履きます。
裾引きのお着物は普通のお着物のだいたい二反分あり、お座敷では裾を引いて、外では褄を持って歩きます。肩とお袖には縫い上げがしてありますが、これは昔の舞妓さんが10~15歳位だった時の名残で幼さを強調しています。
だらりの帯は5メートルほどもあり、裾にはそれぞれの置屋さんの家紋が刺繍してあります。
舞妓さんのお衣裳はとても重く、自分では着られないので、毎日「おとこしさん」に着付けをしてもらいます。「おとこしさん」とは、舞妓さんや芸妓さんの着付けを専門にしている人達です。毎日何件もの置屋さんを着付けしてまわるとてもハードなお仕事なので、大体が男性です。

芸妓さん

芸妓さんの起源は古く、一説には神前で舞を奉納する巫女であったともいわれています。
もともと花街においては、芸妓さんが主であり、舞妓さんは芸妓さんになる為の修行を積んでいる、12~15歳ごろの少女達でした。第二次世界大戦後の児童福祉法と労働基準法の改正にともない、現在では中学卒業後でないと舞妓さんの修行には入れません。
舞妓さんの期間を終えた芸妓さんは「自前さん」と呼ばれ、今まで置屋さんがしていた衣食住の世話を自分でしなければなりません。それに伴い、お座敷のスケジュールも自分で全て管理するため、自由な時間が増えて自分のペースでお仕事ができます。